「菓子店の開業を想定した蔵のリノベーション」東区河渡本町
物で溢れかえっていた蔵から、新たなチャレンジをする場所へ大変身。[K様]
高橋さんとは以前から、お家の困りごとをお願いしている間柄です。ある日、立ち話で「いつかお菓子屋を開きたい」とお伝えすると「裏庭の蔵を改装してみては?」との返答が。確かに灯台もと暗しで、規模的にも丁度よく、見た目も面白い。何より家賃がかからないため、これは良い考えだと思いました。家族の了承も無事に得られ、思い切ってリノベーションする決断をしました。
まず建物内部を断熱材で覆うことから始まりました。道路に面した大きなFIX窓以外は既存の開口を活かしてドアやサッシを設置しています。そして二階の床のほとんどを剥がし天井を高くすることで開放感を演出。一部残した部分を物置スペースとし階段も以前使っていたものを再利用しています。また出入口に使っていた印象的な引き戸も壁に埋め込み、梁と合わせて店内のアクセントに。販売カウンターの裏手には可動式の棚を設け、お客様用には壁付けのカウンターと小上がりを設置。庭の大半は駐車場にし、もともと植えてあった椿の木はシンボルツリーとして蔵のすぐ側まで移設してもらいました。
蔵を店舗にする発想は盲点でした。思いがけないアイデアをいただき、とても感謝しています。全て新しくするのではなく使えるものは活かしつつ整えていくことで趣を残した気持ちのいい空間になりました。まだ子どもが幼いためオープンはまだ先ですが、慣れ親しんだ蔵で私らしいお店にカスタマイズしていこうと思います。